就学支援金は留学中も出る?帰国後の申請と月額【2026年版】
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留学中の就学支援金は、在籍と授業料の有無で分かれる
留学中でも、就学支援金が出る場合があります。2026年4月時点では所得制限は撤廃されていますが、海外にいるあいだも月額が自動で続くわけではありません。分ける軸は、日本の高等学校等に籍が残っているか、その学校へ授業料を納めているか、留学先の学習が卒業単位になるか、日本国内に住所があるか、です。
結論から言うと、在籍したままの交換留学などで、在籍校に授業料を払い、現地の学習が単位認定される場合は、支給して差し支えないと、制度の留意事項で整理されています。休学して留学すると、休学の支給停止の話になります。退学して留学すると、その月で受給資格は消滅します。帰国後に同じ学校へ戻るのか、入り直すのかで、手続が分かれます。
就学支援金が対象とするのは授業料のみです。渡航費、現地校の授業料、ビザ、保険料、ホームステイ代は対象外です。在学中の上限は、私立高校全日制なら月38,100円(年457,200円)、公立高校全日制なら月9,900円(年118,800円)です。現地に払う学費は、この上限の対象になりません。
留学中・帰国後の費用内訳(月額と自己負担)
文部科学省「子供の学習費調査」令和5年度版によると、高校全日制の年間学習費総額(学校教育費+学校外活動費)は公立596,954円(約59.7万円)、私立1,179,261円(約117.9万円)です。就学支援金を差し引く前の数字であり、留学中はこれに渡航と現地生活が重なります。
| 状況(全日制) | 私立の月額上限 | 公立の月額上限 | 現地校の授業料・渡航費 |
|---|---|---|---|
| 在籍したまま留学・在籍校へ授業料あり・単位認定あり | 38,100円(継続し得る) | 9,900円(継続し得る) | 対象外(全額自己負担) |
| 在籍校へ授業料を払わない留学 | 0円 | 0円 | 対象外 |
| 休学して留学(支給停止の申出) | 停止中は0円 | 同左 | 対象外。復学後に再開申出 |
| 退学して留学 | 事由消滅の月で終了 | 同左 | 対象外。帰国後は再申請 |
出典:内閣府地方分権改革資料に掲載された就学支援金の留意事項(在籍したままの海外留学、交換留学で在籍校に授業料を支払う場合)、文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」Q14(休学)、同「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(令和8年)
授業料が上限を下回る学校では、在籍校の授業料相当額までしか支給されません。差額が手元に残るわけではありません。在籍校が留学中の授業料を免除し、現地校だけに払う協定だと、就学支援金の対象になる授業料債権がなく、月額は0円です。私立で上限まで出る在籍留学でも、渡航と現地生活で年100万円を超えることがあります。
帰国後に同じ学校へ復学し、籍が途切れていなければ、在学中の上限は留学前と同じです。私立全日制38,100円、公立全日制9,900円、国立9,600円です。所得制限は撤廃されているため、帰国したから年収で月額が下がることはありません。入学金や新しい制服は、帰国の前後を問わず対象外です。
留学中・帰国後の就学支援金:制度の詳細(2026年4月時点)
在籍したままなら続き得る。休学・退学とは別
いわゆる交換留学協定に基づき、留学先の現地校ではなく在籍する日本の高等学校等に授業料を支払い、現地の学習が卒業に必要な単位に換算される場合、就学支援金を支給して差し支えない、と整理されています。日本の高等学校等に在籍しながら海外に留学している者も、住民票を元の住所に維持するなど、日本国内に住所を有すると認められる場合は支給対象になり得ます。
休学して留学する場合は、本記事の主対象ではありません。休学中に授業料を徴収されないときは、支給停止の申出が必要です。申出の翌月から、復学して再開申出をした月まで止まり、その期間は通算36月(定時制・通信制は48月)に算入しません。休学の停止・再開は就学支援金は休学したら止まる?復学後の申請と月額【2026年版】です。神奈川県などの案内でも、休学・留学のときは学校の事務室へ連絡するよう求めています。
退学してから私費留学する場合、支給は事由消滅日の属する月で終わります。帰国後に別の高等学校等へ入り直すときは、受給資格消滅通知(または支給実績証明書)を再入学先へ出し、残月数の範囲で改めて申請します。退学の終了月は就学支援金は退学・転学したらどうなる?月途中と返還【2026】です。
帰国後は在籍確認。消滅通知を捨てない
在籍したまま帰国する場合、新しい受給資格認定のやり直しではありません。継続の確認(e-Shienの収入状況届出など)と、学校への復学・出席の連絡が中心です。留学中に保護者の住民票や課税関係が変わったときは、変更届出が必要です。届出が遅れると、翌月分からの反映が間に合わないことがあります。
籍をいったん失って帰国した場合、事務処理要領は、海外留学からの帰国等により再び在籍するときに、消滅通知で残受給期間や履修単位数を確認すると説明しています。紛失すると再受給の確認が難しくなります。都道府県が支給実績証明書を発行できます。通算月数は留学中に在籍していれば消費されます。休学で停止申出をしていれば、その期間は消費しません。
2026年4月時点の日本国籍の生徒は、オンライン申請システム e-Shien(イーシエン) が原則です。留学中も学校からの案内を保護者が確認できる状態にしてください。ログインIDの再発行は学校です。
在留資格「留学」の生徒は、令和8年度から対象外
令和8年4月以降、国籍が日本以外で在留資格が「留学」の生徒は、就学支援金の対象になりません。令和7年度以前は対象だった運用からの見直しです。令和8年3月末に在学し、4月以降も在学している生徒は、令和7年度までの制度による支援が継続される経過措置があります。令和8年4月以降の新入生で在留資格「留学」の人は、就学支援金の対象外です。所得に応じた「高校生等・新修学支援」の案内がある場合があります。在留資格「留学」の人は除く、と文部科学省のQ&Aにあります。
国費留学生や、授業料の支払いが免除されている交換留学生には、従来から就学支援金は支給されません。対象は授業料債権がある場合に限る、という整理です。海外の現地校へ払う授業料は、日本の就学支援金の対象外です。
就学支援金は学校が代理受領し、在籍校の授業料に充当します。保護者の口座に留学手当として振り込まれる制度ではありません。都道府県の上乗せ助成や、別枠の高校生留学支援事業がある場合は、就学支援金と分けて学校に確認してください。
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よくある誤解 Q&A
Q. 交換留学中は、就学支援金が現地の学費に使えますか?
A. 使えません。対象は日本の在籍校の授業料のみです。現地校の授業料、渡航費、滞在費は対象外です。在籍校に授業料債権がない協定では、月額は0円です。
Q. 休学して1年留学しても、在籍留学と同じですか?
A. 違います。休学は支給停止の申出と再開申出です。在籍したまま授業料を払い単位認定される留学は、支給が続き得ます。休学の手続は就学支援金は休学したら止まる?復学後の申請と月額【2026年版】を参照してください。
Q. 帰国したら、入学時と同じ申請をやり直せばよいですか?
A. 籍が続いていれば、初回の受給資格認定のやり直しではありません。継続確認と、住所・保護者情報の変更届出が中心です。籍を失って再入学する場合は、消滅通知を持って再申請します。
Q. 在留資格が「留学」の外国人生徒も、所得制限撤廃で対象ですか?
A. 令和8年度以降の就学支援金の対象ではありません。令和8年3月末からの在校生には経過措置があります。新入生は「高校生等・新修学支援」の案内を学校で確認してください。
Q. 所得制限がなくなったので、留学中も全員に月額が振り込まれますか?
A. 振り込まれません。就学支援金は学校が代理受領します。在籍・授業料債権・国内住所・通算月数・国籍等の要件があり、申請と届出が必要です。
Q. 留学月の入学金や施設費も補填されますか?
A. されません。就学支援金は授業料のみです。入学金・施設費・教材・通学費は対象外です。
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出典・参考資料
- 文部科学省「高校生等への修学支援」(高等学校等就学支援金・新制度)
- 文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」
- 文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度 事務処理要領(第1版)」
- 文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度の概要」(PDF)
- 神奈川県「高等学校等就学支援金制度(公立)」(休学・留学時の連絡)
- 文部科学省「子供の学習費調査」令和5年度版(PDF)