教育費ガイド

こどもNISAとは?未成年口座とジュニアNISA廃止後の違い

更新日:2026-09-18 / 全学年 / 教育費積み立て・こどもNISA・未成年口座

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結論:こどもNISAはジュニアNISAの復活ではなく、未成年向けのつみたて投資枠です

「ジュニアNISAが終わったあと、子ども名義で非課税投資できる制度はもう無いのか」という疑問が増えています。2026年9月時点の案内では、2027年1月から0〜17歳を対象にしたつみたて投資枠(通称:こどもNISA)が始まる予定です。制度上の名称は「未成年者特定累積投資勘定」です。

ただし、これは廃止されたジュニアNISAをそのまま戻すものではありません。年間の上限、買える商品、払出しのルールが違います。いま教育費を準備する主戦場は、引き続き**親名義のNISA(つみたて投資枠)**です。こどもNISAは、2027年以降に加わる選択肢として位置づけるのが実務的です。

投資信託の価格は変動し、元本割れの可能性があります。過去の実績は将来の成果を保証しません。近い時期に使う入学金・授業料は、投資に回さない前提で読んでください。金額や手続きは、金融庁・各証券会社の最新案内で確認してください。


こどもNISAの制度概要(2027年1月開始予定)

金融庁「令和8年度税制改正の大綱」の解説と、証券各社の案内を踏まえた目安です。施行の細部は今後の公式発表で変わる可能性があります。

項目 こどもNISA(予定) 親のNISA(現行)
対象年齢 0〜17歳 原則18歳以上
年間投資枠 60万円 つみたて120万円+成長240万円(合計360万円)
非課税保有限度額 600万円 1,800万円
非課税期間 無期限 無期限
対象商品 つみたて投資枠と同様の一定の投資信託 つみたて投資枠+成長投資枠
払出し 原則18歳まで制限。12歳以降は条件付きで可能 いつでも可能
18歳到達後 成人のつみたて投資枠へ自動移行する案内 —

口座開設の受付は、証券各社が2026年10月1日から順次開始する予定です。積立そのものは2027年1月から、という整理が一般的です。受付開始日と必要書類は会社ごとに違うため、申し込む前に公式サイトを見てください。

こどもNISAは1人につき1口座です。複数の金融機関に同時開設はできません。ジュニアNISAの残高があっても、こどもNISAは自動では開設されず、別途の申込が必要、と案内されています。残高をそのまま移すこともできない、というのが楽天証券などのFAQです。


未成年口座とこどもNISAはどう違うのか

検索では「こどもNISA」と「未成年口座」が混ざって出ます。役割は別です。

区分 未成年口座(こども口座) こどもNISA
何か 子ども名義の証券総合口座 その口座に付ける非課税のつみたて投資枠
課税 特定口座・一般口座など(利益に課税) 条件を満たす範囲で運用益が非課税
いま開設できるか すでに各社で開設できる 2026年10月から受付、投資は2027年1月開始の予定
払出し 課税口座側は比較的柔軟(会社の規定による) 原則18歳まで制限あり

多くのネット証券では、こどもNISAを使う前提として、

  1. 親権者(登録親権者)が同じ会社に自分の口座を持っていること
  2. 子ども名義の未成年口座があること
  3. そのうえでこどもNISAを申し込むこと

が必要、と案内されています。未成年口座だけ開いても、それ自体はNISAではありません。反対に、親のNISAだけで教育費を積む場合は、子ども名義の口座は必須ではありません。

資産の名義も違います。親のNISAで積んだお金は親の財産です。こどもNISAへ入れた資金は、子ども本人の財産として扱われる、と各社が説明しています。教育費として柔軟に使いたいのか、子ども名義で分けて残したいのかで、向き不向きが分かれます。


ジュニアNISA廃止後との違い

ジュニアNISAは2023年12月31日で新規買付けが終わりました。既存残高は、売却まで非課税で保有できる措置が続いています。こどもNISAはその後継として設計されていますが、中身は別制度です。

項目 ジュニアNISA(廃止) こどもNISA(予定)
新規買付け 2023年末で終了 2027年1月から予定
年間上限 80万円 60万円
非課税期間 原則5年(ロールオーバー等の手続きあり) 無期限
対象商品 株式・投資信託など比較的広い つみたて投資枠と同様の投資信託
払出し 原則18歳まで不可(廃止後は全額払出しの扱いあり) 原則18歳まで。12歳以降は条件付き
18歳以降 別手続きが必要だった 成人のつみたて投資枠へ自動移行する案内

払出しの条件(予定)は、金融庁の解説では次のとおりです。

  • 資金の使途が子ども本人のためであること(入学金・授業料などの教育費が例)
  • 子どもが払出しに同意したことを示す書面があること
  • 親権者等(口座管理者)が申出書を金融機関へ提出すること

高校・大学の入学金は直前にまとまった現金が要ります。12歳未満では原則引き出せない点と、12歳以降でも書類が要る点は、教育費カレンダーとずらして考える必要があります。親のNISAなら、使う時期に合わせて取り崩しやすい、という違いがあります。

ジュニアNISAの残高をこどもNISAへ移管できない、という案内もあります。残高がある場合は、急いで売らず、使う時期と課税の扱いに合わせて判断してください。一部だけ払い出すと口座が閉じる、といった会社ごとの規則もあるため、取引画面と公式FAQを見てください。


親名義のNISAとの使い分け

2026年のうちに教育費の積立を始めるなら、先に親のつみたて投資枠を使う家庭が多いです。理由は単純で、いま積めて、必要なときに引き出しやすいからです。

目的 向きやすい器
大学入学まで10年以上あり、長期で積みたい 親のつみたて投資枠。2027年以降はこどもNISAの併用も検討
数年以内に入学金・受験費が要る 預貯金など元本の見えやすい器。投資に回さない
親のNISA枠を老後用に残したい こどもNISAで教育費を分ける、という考え方
祖父母から暦年贈与の範囲で援助がある 子ども名義のこどもNISAが候補。税務は個別確認

文部科学省「子供の学習費調査」令和5年度版では、高校(全日制)の学習費総額は公立約59.8万円、私立約103万円です。大学は学校種と通学形態で大きく変わります。こどもNISAの年間60万円は「全部を非課税で賄える上限」ではなく、教育費全体の一部を非課税で積む枠です。足りない分は、親のNISA・預貯金・奨学金・就学支援金などと組み合わせます。

月5万円を12ヶ月積むと年間60万円です。家計の余裕資金を超える積立は続きません。児童手当(2024年10月以降、高校生年代まで支給、所得制限なし)を全額投資に回す必要はありません。生活防衛資金を残したうえで、余った分だけ、というのが安全側です。


贈与税・払出し・元本割れで押さえる点

親や祖父母がこどもNISAへ資金を出すと、税務上は子どもへの贈与として扱われる、と証券会社が説明しています。暦年課税では、1人あたり年間110万円の基礎控除があります。こどもNISAの年間枠60万円だけなら、他の贈与が無ければ基礎控除の内側に収まりやすい、という説明が多いです。

ただし次は断定できません。

  • 親と祖父母など、複数人からの贈与は受贈者(子ども)側で合算されます
  • 毎年同じ額を約束して渡すと、定期贈与と見られる可能性が指摘されています
  • 名義預金と疑われないよう、誰の資金か・誰が管理しているかを残す必要があります

税務の最終判断は税務署です。金額が大きい場合や祖父母が関わる場合は、税理士または税務署へ確認してください。

投資そのものの注意点です。

  • インデックス型でも価格は上下します。入学直前の下落は起こり得ます
  • こどもNISAは原則、18歳まで引き出せません。直前に現金化できない可能性があります
  • 12歳以降の払出しも、用途・同意・書類が条件です。入学金の振込日に間に合うとは限りません
  • 運用成果を保証する商品ではありません。「必ず足りる」「必ず増える」とは言えません

教育費のうち、使う時期が近いお金は預貯金、時間があるお金だけを積立に回す、という分け方が基本です。出口の考え方は、NISAで貯めた教育費はいつ取り崩す?出口戦略の完全ガイドも参照してください。

口座を開く前には、つみたて投資枠に対応した証券口座が必要です。手数料や取扱商品の見方は教育費の積立、どの証券口座で始める?に整理しています。比較の材料として、対応する証券会社の案内を公式で確認してください。

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よくある誤解 Q&A

Q. こどもNISAはジュニアNISAが戻ってきた制度ですか?

A. 別制度です。年間上限、対象商品、非課税期間、払出しの条件が違います。ジュニアNISAの残高も、こどもNISAへ自動では移りません。

Q. 2026年のうちに子ども名義のNISAで積み立てられますか?

A. こどもNISAの投資開始は2027年1月予定です。2026年10月から口座開設の受付が始まる予定の会社はあります。2026年のうちに教育費を積むなら、親名義のつみたて投資枠が現実的です。

Q. 未成年口座を開ければ、もうこどもNISAですか?

A. 違います。未成年口座は子ども名義の証券口座で、こどもNISAはその上に付ける非課税枠です。両方の申込が必要、と案内する会社が多いです。

Q. 親のNISAと両方使えますか?

A. 使えます。親の非課税枠(生涯1,800万円)とこどもNISA(生涯600万円)は別枠、という整理です。ただし子どもの口座へ移したお金は子どもの財産になり、払出し制限も別です。

Q. 入学金に使うなら、こどもNISAの方が良いですか?

A. 一概には言えません。入学金は支払い期限が短いため、引き出し制限のある器より、親のNISAや預貯金の方が使いやすいことがあります。進路が近づいた資金ほど、現金で確保する割合を上げてください。


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