NISAで積み立てた教育費、元本割れしたらどうする?リスクと回避策
結論:元本割れのリスクはある。ただし「出口戦略」で大幅に軽減できる
NISAで教育費を積み立てる最大のリスクは「大学入学直前に相場が下落して元本割れする」ことです。しかし、事前に出口戦略(段階的な現金化)を計画すれば、このリスクを大幅に減らせます。
この記事では元本割れが起きるタイミング・実際に起きた場合の対処法・予防策を解説します。
元本割れが特に起きやすいタイミング
リスク期間①:積立開始直後
積立を始めてすぐは元本が少なく、相場下落の影響をダイレクトに受けます。ただし積立初期の元本割れは時間の経過(積立継続)で回復するケースが大半です。
リスク期間②:大学入学直前(高3〜大1の春)
最も危険なのがこのタイミングです。18年分の積立が相場下落で一気に目減りする可能性があります。
過去の事例:
- 2008年リーマンショック(株価約50%下落)
- 2020年コロナショック(世界株価が約30%下落後3〜12ヶ月で急回復)
コロナショックのように短期で回復するケースもあれば、回復に数年かかるケースもあります。
元本割れを防ぐ「出口戦略」の具体例
基本方針:入学の1〜2年前から段階的に現金化
| 時期 | 行動 |
|---|---|
| 高校2年生の春(大学入学まで約2年) | NISAの30〜50%を売却→定期預金に移す |
| 高校3年生の春(大学入学まで約1年) | さらに30〜50%を売却→普通預金に移す |
| 大学入学直前 | 残りを売却し入学金・授業料に充てる |
この方法で「相場が最悪なタイミングに全額取り崩す」事態を避けられます。
現金化の優先順位
- まず「確実に使う金額」(入学金・初年度授業料)を先に現金化
- 「使うかもしれない金額」(2〜4年次費用)は状況を見ながら現金化のタイミングを調整
実際に元本割れしていた場合の対処法
対処法①:取り崩しを先送りにする
相場が下落していても教育費の支払いがすぐでなければ、回復を待って取り崩すことができます。入学直前でなければ「待つ」ことが有効です。
対処法②:不足分を別の手段で補う
| 補完手段 | 概要 |
|---|---|
| 国の教育ローン | 日本政策金融公庫の教育ローン。年利約1.9〜2.7%(2026年5月時点)で最大350万円 |
| 奨学金(第二種・有利子) | 毎月振り込まれる貸与型。利息あり(卒業後返済) |
| 給付型奨学金 | 修学支援新制度の対象なら返済不要 |
| 定期預金の取り崩し | NISAとは別に現金で積み立てていた定期預金を活用 |
対処法③:NISAを損切りせずに継続保有する
元本割れしているNISAを損切りすると、損失が確定します。教育費が別の手段で賄えるなら、NISAはそのまま持ち続け(老後資金に転用)回復を待つ選択肢もあります。
リスクを事前に軽減する3つの予防策
予防策①:教育費の全額をNISAに頼らない
NISA(リスク資産)+預貯金(無リスク)の組み合わせが基本です。目標額の50〜70%をNISA、残り30〜50%を積立定期や学資保険にするとリスクを分散できます。
予防策②:積立期間中のドルコスト平均法を活かす
毎月一定額を積み立てるドルコスト平均法により、相場が下落している期間は多くの口数を購入できます。長期積立であれば、入学直前の相場下落より「積立中の平均取得価格を下げる効果」が大きくなります。
予防策③:子どもが高校生になったら積立商品をシフト
高校入学後はNISAの積立対象を株式中心のファンドから債券・バランス型にシフトし、価格変動リスクを下げることも有効です。
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※投資には元本割れのリスクがあります。余裕資金の範囲で検討してください。
よくある Q&A
Q. NISAで元本割れした場合、損失は確定する?
A. 取り崩さない限り損失は「含み損」のままです。売却した時点で損失が確定します。取り崩す必要がなければ保有を継続し回復を待てます。
Q. 損失が出たNISAは確定申告で損益通算できる?
A. NISA口座での損失は他の口座の利益と損益通算できません。これはNISAの非課税の裏側のデメリットです。
Q. 10年・18年積み立てると必ず利益が出る?
A. 保証はありません。ただし過去のデータでは、先進国株式インデックスに15年以上投資した場合の元本割れ確率は低い傾向があります(あくまでも過去実績であり将来を保証するものではありません)。
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