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共働き年収1000万は大学無償化の対象外?世帯所得の正確な計算

更新日:2026-04-22 / 大学1年生 / 修学支援新制度

結論:年収1000万の共働き世帯はほぼ対象外——ただし多子世帯は例外

共働きで世帯年収が1000万円前後の家庭は、高等教育の修学支援新制度(いわゆる大学無償化)の所得基準を超えるケースがほとんどです。

ただし、2025年度から導入された**多子世帯特例(扶養子3人以上)**では所得制限が撤廃されており、子どもが3人いる家庭は年収に関わらず対象になります。

「うちは対象外だと思っていた」という家庭が見落としている例外が多く存在します。2026年4月時点の制度内容をもとに、世帯所得の計算方法から判定基準まで正確に解説します。


修学支援新制度の所得基準:世帯年収でなく「世帯所得」で判定

「年収」と「所得」の違いが重要

多くの人が混同しますが、制度の対象判定に使われるのは**「年収(収入)」ではなく「世帯所得(課税所得)」**です。

  • 年収(収入):給与明細の総支給額
  • 所得:年収から給与所得控除・社会保険料控除・扶養控除などを引いた後の金額

同じ年収1000万円でも、子どもの人数・住宅ローン・医療費などの状況によって「所得」は大きく異なります。

修学支援新制度の所得基準(2026年4月時点)

世帯の状況 支援対象の目安(年収換算)
住民税非課税世帯 年収約270万円未満(4人家族)
住民税非課税世帯に準ずる世帯(第Ⅱ区分) 年収約300〜380万円(4人家族)
第Ⅲ区分 年収約380〜460万円(4人家族)

年収換算で約380〜460万円を超えると対象外というのが通常世帯の目安です。

共働きで年収1000万円という家庭は、通常の所得基準では対象外となります。


共働き年収1000万の世帯所得を計算する

夫婦それぞれの年収が500万円のケース

項目
給与収入 500万円 500万円
給与所得控除 △144万円 △144万円
社会保険料控除(概算) △71万円 △71万円
基礎控除 △48万円 △48万円
課税所得(概算) 237万円 237万円

この場合、夫婦合算の世帯所得は約474万円となります。

修学支援新制度の判定には「生計維持者2人の合算所得」が使われます(ひとり親は1人のみ)。合算所得約474万円は所得基準上限(住民税非課税〜準ずる世帯)を大幅に超えており、通常は対象外です。

年収の配分が偏っている場合(夫800万・妻200万)

項目
給与収入 800万円 200万円
給与所得控除 △195万円 △68万円
社会保険料控除(概算) △114万円 △28万円
基礎控除 △48万円 △48万円
課税所得(概算) 443万円 56万円

合算所得は約499万円。こちらも対象外の水準です。


多子世帯特例(2025年度〜):年収1000万でも対象になるケース

扶養子3人以上なら所得制限なし

2025年度から始まった多子世帯への修学支援新制度拡大では、扶養する子どもが3人以上いる世帯は所得制限なしで修学支援を受けられます。

  • 子ども3人のうち1人が大学生 → 残り2人が18歳以下の扶養に入っていれば対象
  • 年収1000万円でも適用可能

多子世帯特例の条件(2026年4月時点)

  1. 扶養する子どもが3人以上いること(18歳以下が原則)
  2. 対象の子どもが対象校(国公立・私立大学等)に在学していること
  3. 年齢・在学条件を満たす限り所得不問

子どもが2人の家庭は対象外です。 子どもが3人の場合は、年収1000万円でも申請する価値があります。


修学支援新制度の支援内容(対象になった場合)

対象となった場合、授業料の減免と給付型奨学金の両方が受けられます。

授業料減免(年額上限)

区分 国公立大学 私立大学
住民税非課税世帯(第Ⅰ区分) 約54万円 約70万円
第Ⅱ区分 上記の2/3 上記の2/3
第Ⅲ区分 上記の1/3 上記の1/3

多子世帯特例は第Ⅰ区分相当の支援を受けられます。

給付型奨学金(年額目安)

区分 自宅通学 自宅外通学
第Ⅰ区分(国公立) 約35万円 約80万円
第Ⅰ区分(私立) 約46万円 約91万円

よくある誤解 Q&A

Q. 共働き年収1000万円でも申請できる?

A. 通常の所得基準では対象外です。ただし子どもが3人以上いる多子世帯の場合は、2025年度から所得制限なしで対象になりました。まずは日本学生支援機構(JASSO)のシミュレーターで確認を。

Q. 子どもが生まれた順番は関係ある?

A. 大学在学時点の「扶養子の人数」で判定されます。上の子が大学在学中に下の子2人が扶養内にいれば、合計3人で多子世帯特例を満たします。

Q. 世帯所得はいつの年度が対象?

A. 毎年7〜8月に前年度の住民税情報で再判定されます。入学時だけでなく、毎年の家計状況が影響します。

Q. 夫婦のどちらかが育休を取ると有利になる?

A. 育休中は給与収入が減るため、対象年度の所得が下がれば区分が上がる可能性があります。ただし育休翌年の課税所得が対象になるため、タイミングに注意が必要です。

Q. 大学院は対象?

A. 修学支援新制度は学部・短期大学・専門学校が主な対象です。大学院は原則対象外です(別途奨学金制度あり)。


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