教育費ガイド

教育費ピーク期にサイドFIREは現実的?共働き世帯の10年試算

更新日:2026-04-20 / 小学生〜高校生(親のライフプランニング) / 教育費・資産形成・サイドFIRE

教育費ピーク期にサイドFIREを目指すことは可能か?

「子どもの教育費がピークを迎える頃に、フルタイムから外れてサイドFIREしたい」——30代後半の共働き世帯の中で、こうした希望を持つ人が増えています。

先に結論をお伝えします。教育費ピーク期(子ども高校〜大学受験期)とサイドFIREの両立は「計画的な資産形成」があれば現実的な範囲に入ります。 ただし、教育費ピーク時の年間支出額と運用資産の取り崩し可能額を事前に把握することが絶対条件です。


教育費のピークはいつ来るか

子どもの学年別・教育費の年間推移

文部科学省「子供の学習費調査」令和5年度版および各種統計をもとにした試算:

子どもの学年 年間教育費(目安・公立+塾) ピーク度
小学1〜3年生 40〜80万円
小学4〜6年生(受験準備) 100〜200万円 ★★★
中学1〜2年生 60〜100万円 ★★
中学3年生(高校受験) 100〜150万円 ★★★
高校1〜2年生 60〜100万円 ★★
高校3年生(大学受験) 150〜250万円 ★★★★
大学1〜4年生(私立) 150〜250万円/年 ★★★★

最大のピーク:子ども高校3年〜大学在籍期間(特に私立大学の場合)


子ども1人・2人別の教育費総額シミュレーション

子ども1人(公立中・公立高・私立大学)

時期 年間教育費(概算)
小学校(6年間) 計200〜400万円
中学校(3年間) 計150〜250万円
高校(3年間) 計150〜300万円
大学(4年間・私立文系) 計400〜600万円
合計 約900〜1,550万円

子ども2人(年齢差3〜4歳)

  • 合計:約1,800〜3,100万円
  • 教育費が同時に重なるピーク期間(中学・高校が重なる時期)の年間支出:150〜350万円

サイドFIREのための資産・収入の試算

サイドFIREとは

サイドFIREとは「フルタイム勤務をやめて、投資収益+副業・パートタイム収入で生活費の一部を賄う」状態です。完全FIRE(労働収入ゼロ)より必要な資産が少なく、現実的な中間段階として人気があります。

必要な資産額(4%ルール応用)

一般的に「年間支出の25倍」の資産があれば完全FIREできるとされますが、サイドFIREは「年間不足額の25倍」で計算します。

モデルケース:

  • 年間生活費:450万円
  • 副業・パートタイム収入:150万円
  • 年間不足額:300万円
  • 必要な運用資産:300万円 × 25 = 7,500万円(利回り4%で年300万円)

ただし教育費ピーク期は年間支出が増加するため、この期間の追加コストも計算に入れることが必要です。


「教育費ピーク期」のサイドFIREシミュレーション

前提条件:

  • 夫婦:35歳・共働き世帯年収1,000万円
  • 子ども:2人(現在5歳・3歳)
  • 目標:夫または妻が45歳頃にサイドFIREへ移行
  • 運用資産:現在1,500万円・年間積み立て300万円・年利4%想定

10年後(45歳時点)の資産試算

項目 金額
現在の運用資産 1,500万円
10年間の積み立て(年300万円・複利) 約3,600万円
45歳時点の想定資産 約5,100万円

45歳時点の子どもの学年と教育費

  • 子ども①:15歳(高校1年生)
  • 子ども②:13歳(中学2年生)
  • この時期の年間教育費:約200〜300万円

判定:5,100万円の資産で教育費ピーク期のサイドFIREは可能か?

  • 4%運用での年間収益:約204万円
  • 副業・パートタイム収入目標:150〜200万円
  • 合計収入:約350〜400万円
  • 教育費ピーク時の年間支出:約450〜600万円(生活費+教育費)
  • 不足額:約50〜200万円/年

結論:ギリギリまたは不足する期間が生じる可能性あり。 教育費ピーク期の5〜7年間は資産を一定額取り崩す「準FIRE期間」として計画することが現実的です。


サイドFIREと教育費を両立するための戦略

戦略①:教育費ピーク「後」にサイドFIREする

最も安全な戦略は、末子が大学を卒業する頃(例:50〜53歳) にサイドFIREを実現する計画です。教育費が消えると生活費が大幅に下がるため、必要資産額が一気に減ります。

戦略②:教育費ピーク期は夫婦どちらかがフルタイムを維持する

片方がサイドFIREに移行し、もう一方がフルタイムを維持する「非対称FIRE」が現実的です。収入の高い方(多くの場合夫)がフルタイムを続け、子育て負担の高い方が働き方を変える選択肢です。

戦略③:教育費の「見積もり」を精緻化する

公立ルートで進学するか私立ルートで進学するかによって、必要な教育費は3〜5倍変わります。早めに教育方針を固めることで「必要な資産額」を正確に計算できます。

戦略④:教育費積み立て専用資産と生活費資産を分ける

教育費専用の積み立て(学資保険・ジュニアNISA廃止後は特定口座等)と、FIRE用の資産を明確に分けて管理することで、「教育費で老後資産を食いつぶす」リスクを防げます。


よくある疑問 Q&A

Q. 子どもの教育費を投資で増やすことはリスクがありますか?

A. 使う時期が決まっている教育費を株式等のリスク資産で運用することにはリスクがあります。教育費は「使う時期から逆算した安全性の高い資産」での積み立てが基本です。一方、10年以上先の教育費(例:0歳から積み立てて18歳時に使う大学費用)は、ある程度リスク資産での運用も検討できます。

Q. FIREの「4%ルール」は日本でも有効ですか?

A. 4%ルールはアメリカの株式・債券市場のデータに基づいています。日本では税制・社会保険料の違いもあるため、3〜3.5%ルールで計算する方が安全と言われています。

Q. サイドFIREすると社会保険(健康保険・厚生年金)はどうなりますか?

A. 会社員を辞めると厚生年金から国民年金に変わり、将来受け取れる年金額が減ります。また健康保険は任意継続または国民健康保険への切り替えが必要です。年金・保険料の増加分を含めたコストを計算した上でFIRE計画を立ててください。


具体的なライフプランをFPに相談する

教育費ピーク期とサイドFIREを両立させるための長期ライフプランについては、FP(ファイナンシャルプランナー)への相談が有効です。

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