教育費ガイド

教育費ピーク(子ども高3・大1)の乗り越え方:共働き世帯の資金計画

更新日:2026-04-22 / 高校3年生・大学1年生 / 教育費・資金計画

結論:教育費ピーク期は「年間300〜500万円」——事前準備なしでは家計が破綻する

子どもが高校3年生になると大学受験費用がかかり、翌年大学に入学すると初年度費用(入学金+授業料)が一度にのしかかります。さらに下の子が同時期に高校生・大学生であれば、教育費は文字通りピークを迎えます。

文部科学省データをもとに、最も負担が重い「第1子大学1年生×第2子高校3年生」が重なる1年間の費用を試算すると:

  • 私立大学(初年度):約147万円
  • 私立高校(就学支援金適用後):約57万円
  • 第1子の大学受験費用(高3年末):約20〜30万円
  • 合計:年間約220〜230万円(授業料・受験料のみ)

生活費・住宅ローンを加えると年間500万円超の支出になるケースもあります。この記事では「教育費ピーク期をどう乗り越えるか」の資金計画を具体的に解説します。


教育費ピーク期はいつ来るか:子どもの年齢別タイムライン

子どもが1人の場合

子どもの進路 ピーク年 年間教育費目安
公立コース(高3→国公立大) 高3〜大1 約120〜160万円
私立コース(私立高→私立文系大) 高3〜大1 約200〜260万円
私立理系(一人暮らし) 大1〜大2 約280〜350万円

子どもが2人の場合(3歳差・最も重なりが多いケース)

時期 上の子 下の子 年間教育費目安
第1ピーク 中学受験塾(小6) 小3 約130〜150万円
第2ピーク 大学1年 高校3年 約220〜300万円
第3ピーク 大学4年 大学1年 約250〜350万円

子どもが2人で3歳差の場合、大学生が2人同時に在籍する期間(第3ピーク)が最も費用が重なります。


ピーク期の家計試算:年収別に見る余裕度

世帯年収800万円(共働き・手取り約620万円)

費目 年間金額
生活費(食費・光熱費・通信費等) △200万円
住宅ローン △120万円
教育費ピーク(子1人・私立) △200万円
残額 約100万円

教育費ピーク年でも年間100万円の余裕があります。ただしこれは「貯蓄ゼロ」であり、老後資金・緊急予備費への積み立ては停止します。

世帯年収600万円(共働き・手取り約470万円)

費目 年間金額
生活費 △200万円
住宅ローン △108万円
教育費ピーク(子1人・私立) △200万円
残額 △38万円(赤字)

年収600万円で私立大学×私立高校の同時在籍は年間約38万円の赤字になります。事前の「ピーク期バッファ積み立て」が必須です。


ピーク期を乗り越える5つの具体策

1. ピーク期バッファを先に積む

最も確実な方法は「ピーク期の赤字予定額を事前に別口座に積み立てておく」ことです。

例:年収600万円・赤字年38万円×3年(大学在学期間の重複)=約114万円を、子どもが中学生のうちに準備する。

月換算で5〜6年間、月2万円の積み立てで達成できます。

2. 住宅ローン繰り上げ返済を教育費ピーク前に完了させる

住宅ローンが残っている場合、教育費ピークと重なると家計が二重に圧迫されます。

可能であれば子どもが中学生のうちに繰り上げ返済を進め、ピーク期には月々のローン支払いを減らすことが有効です。

3. 大学入学金を「先払い積立」で準備する

入学金(国立約28万円・私立約24万円)は入学決定後すぐに納付が求められます。合格発表から納付期限まで1〜2週間しかないケースも多く、急に現金が必要になります。

子どもが高校1年生のうちから月1〜2万円を「入学金専用口座」に積み立てておくと、3年間で36〜72万円になります。

4. 就学支援金・修学支援新制度を最大活用する

ピーク期に利用できる公的補助を確認しておきましょう。

制度 条件 年間上限
就学支援金(高校) 全世帯(2026年〜) 私立全日制 約45.7万円
修学支援新制度(大学) 年収約380万円未満 or 多子世帯 授業料減免+奨学金
児童手当(高校生) 全世帯 月1万円(年12万円)

就学支援金(授業料のみ対象)と児童手当を合算すると、私立高校在学の1年間で最大約57.7万円の補助を受けられます。

5. 奨学金を「借りるもの」ではなく「選択肢」として認識する

日本学生支援機構の給付型奨学金・各大学独自の奨学金は、世帯所得の条件を満たせば返済不要です。また、貸与型奨学金も子ども自身が将来返済するという前提で、家計の一時的な負担軽減手段として機能します。

「奨学金は借金」という先入観だけで選択肢を狭めるのではなく、家計全体の資金計画として合理的に検討することをお勧めします。


ピーク期を見据えた逆算スケジュール

子どもの年齢 親がやること
小学校低学年 大学費用の目標額を設定し、月の積立額を決める
小学校高学年 就学支援金・修学支援新制度の仕組みを把握する
中学生 ピーク期バッファの積み立て開始。住宅ローンの繰り上げを検討
高校入学時 就学支援金の手続き。入学金専用口座の積み立て開始
高校3年 大学受験費用の現金を別口座に確保。奨学金申請の準備
大学入学 初年度費用の支払い。在学中の家計プランを再設計

よくある Q&A

Q. 教育費ピーク期に老後資金の積み立てをやめていいか?

A. iDeCoだけは維持することをお勧めします。iDeCoの掛金は全額所得控除になるため、やめると節税効果を失います。NISAの積み立ては一時停止してもペナルティはありません。

Q. 子どもが奨学金を借りることに罪悪感がある

A. 給付型奨学金(返済不要)は積極的に活用すべきです。貸与型については、子ども自身が将来のキャリアと返済計画を理解した上で判断することが重要です。親が全額用意することが必ずしも子どものためになるとは限りません。

Q. 教育費が予定より高くなった場合は?

A. 進路変更(私立→公立、下宿→自宅通学)・奨学金の活用・ローン(国の教育ローン・日本政策金融公庫)が主な対応手段です。事前に「最悪ケース」の費用も試算しておくことをお勧めします。


あなたの家庭の教育費ピーク期を試算する

📊 Gaku-Simで教育費ピーク期の家計シミュレーションをする

子どもの学年・進路・世帯年収を入力するだけで、ピーク時の年間費用と家計への影響が5分でわかります。

👉 無料で試算する → Gaku-Sim シミュレーター


関連記事

あなたの家庭の教育費の実態を数字で把握しませんか?

無料でシミュレーションする

登録不要・5分で完了